尖圭コンジローマの原因ウイルスについて

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)を病原体とする性感染症です。
若年女性のHPVの感染率は数十%に及びます。
そして感染しても90%以上の人が自己免疫力で自然消失していることや、見た目は治っている様に見えても3ヶ月以内に約4分の1が再発していることから、生涯感染率はかなり高いと考えられています。

現在、HPVウイルスは90種類以上の型が発見されています。
その中の約30種類が性器で性感染症を発症させるウイルスです。

HPVは、ウイルスの型によっていろいろな病型を示します。
HPVの中には良性の低リスク型のウイルスだけではなく、悪性の高リスク型のものもあります。
HPVウイルスの代表的なものは、尖圭コンジローマの原因ウイルスである6型や11型、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)の原因ウイルスとなる2型や4型、青年性偏平疣贅の原因ウイルスとなる3型や10型などがあります。

これらのHPVは低リスク型と言われている良性のタイプですが、何に対するリスクが低いのでしょうか。
それは、ガンを発症させるリスクです。
6型や11型、2型や4型、3型や10型などのHPVはガンを発症させる可能性が高いタイプのウイルスではなく、良性の低リスク型のウイルスです。

それに対して、16型、18型、31型、52型、58型のHPVは、高リスク型と呼ばれています。
つまりガンを発症させるリスクが高い、悪性のウイルスと言えます。
子宮頸ガンや陰茎ガンの原因ウイルスだと考えられています。
これらの型の高リスク型のHPVは、子宮頸ガンとの関連性が深いことが指摘されています。
若年性の子宮頸ガンでは高リスク型のHPVに感染していることが多いことが判っています。

近年は、良性で低リスク型の6型や11型以外にも尖圭コンジローマの原因ウイルスがたくさん発見されています。
そしてその中には良性の低リスク型だけではなく、高リスク型の悪性のウイルスも増加しています。
尖圭コンジローマの原因ウイルスが高リスク型で悪性タイプだと判った場合は、定期的な経過観察が必要になります。
自覚症状がなくても、一生定期的に婦人科を受診して検査を受ける必要があります。

包茎はHPVに感染する原因にもなる

包茎の人は、HPVに感染しやすいと言われていますがこれはたんなる噂なのでしょうか。
なぜこのように言われているのでしょうか。

それは、包茎の人は恥垢が溜まりやすいことが一因しています。
包茎になると、皮と亀頭の間に垢(あか)がたまりやすくなります。
この垢を恥垢(ちこう)と言うのですが、恥垢と一緒にHPVも皮と亀頭の間に溜まりやすくなるからです。
つまり、包茎だから感染しやすいという言い方は少々不適切で、正確には包茎の人は恥垢が溜まりやすい傾向があって、恥垢が溜まると感染するリスクが高くなると言った方が適切でしょう。
包茎であると言うことは陰茎ガンという悪性のピストルが家にあるようなものですが、そのピストルを手にするのは、陰茎をきれいに洗わずに不潔にして恥垢をためてしまうことと言えます。
感染すると陰茎ガンのリスクも高まります。
また、パートナーが感染するとパートナーが尖圭コンジローマや子宮頸ガンになるリスクも高まります。

包茎だと言うことは、これらのリスクのピストルがバッグに入っている状態と考えれば良いでしょう。
しかしいつも陰茎を清潔にしていれば、バッグに入っていてもピストルを手にすることはなく、感染するリスクは低くなります。
まさか、シャワーも浴びずにいきなり挿入するなどという強姦のようなセックスをする人はいないと思いますが、包茎の人が感染しないようにするには、次のことに気をつけましょう。
恥垢を溜めないように清潔にしておくこと、性行為を行う場合は、シャワーや入浴で陰茎を清潔にしてから挿入することなどが大切です。
また、抵抗力が落ちると感染しやすくなるので、ストレスや疲労を溜めないようにして、バランスよく食事を摂るようにしましょう。